8月5日、1875年に創立された関西最古のミッションスクール神戸女学院を調査しました。中高一貫校として、社会に必要とされる女性のリーダーを育成することを使命とされています。キリスト教の下、全人的教育として「個性的な人格を図る教育」「人格の新生を目指す教育」を展開されています。
近代以降の国家や社会が、教育についてその時その時に主な目標・目的としていたことに必ずしも同調せず、真に大切なものを守ろうとした本校の伝統があります。教育とは何かを考えたとき、「この学校に入学して何を学んだか」ということも大切ですが、「何を考えることができるようになったか」ということが重要です。「自分に何ができるのか」に気付かさせること、そして「自分ができること、すべきことに向かって、自ら道を切り開いていく力を身に付ける」ことこそ、教育の真の目的だと考えます。受験産業主導の偏差値信仰や過度の得点競争とは一線を画しつつ、 知識を身に付けるだけでなく、自分で問題提起をし、その解決方法を自分で模索し、答えを見つける力と思考力を養っています。・・・説明資料より抜粋。
よって、進学実績を公表されていませんが、約4割の方が医学部に進学されているそうです。また、特色ある英語教育を行っています。中学部3年の英語の授業では、ネイティブ教員も日本人教員も原則として日本語を使っていません。生徒たちは、あたかも母国語のように英語を学ぶ環境におかれます。中学卒業時点で実用英語技能検定2級、準2級に大勢が合格します。高等学部3年の9月には、TOEFLITP Levelを全員が受験して平均677点満点中480点前後(参加校平均420点)で、3分の1の生徒が500点以上を、そして1割が米国大学留学基準点とされる550点以上をとり、卒業生は分野を問わず大学や社会で、国際的に活躍しているそうです。
またこの度、神戸女学院岡田山キャンパスの12棟の建物群が、国の文化財審議会により、重要文化財に指定するとの答申がありました。個別の建物ではなく、キャンパスのほぼ全体(ウィリアム・メレル・ヴォーリズムの設計によるオリジナル建築物のすべて)が対象となっているところに特徴があります。また、この素晴らしいキャンパスの自然と建築物の造形が、神戸女学院の生徒たちの誇りと向学心につながっていると考えます。
2014年08月18日(月) | カテゴリー: 活動報告 |
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